
アドラー心理学まとめシリーズ、今回は、
「認知論」について自分なりにまとめてみました。
アドラー心理学の認知論とは?

心理学に、「予言の自己成就」という考え方があるらしいです。

なにそれ?

例えば、私たちはよく、
「自分はこんな人間だ!」
「世間はこんなもんだ!」
「未来はこうだ!」
なんて決めつけてしまっていることってないでしょうか?!
でも、
気を付けなければならないのは、私たちは、
「自分が思った通りの未来を作り出してしまう傾向がある」
ということです。
「目の前に起こっている「ある出来事」や「状態」をどのように考えるか(解釈するか)によって、未来が良い方にも、悪い方にも転がるということはよくあります。

「予言の自己成就」とは、極端に言うと、
「人生は思い込みで決まる!」みたいな感じです。
「自分はこんな人間だから・・・自分になんてできっこない!」とか、
「世の中が腐っているから・・・努力したって意味がない!」とか、
ネガティブな「思い込み」を持っていると、ネガティブな未来を引き寄せてしまう。
しかし、逆に、
「自分はこんな人間だけど・・・これだったらできる!」
「世の中は腐っている部分は多い・・・でも、捨てたもんじゃない!」
ポジティブな「思い込み」で物事を解釈すると、ポジティブな結果が期待できる。
だから、

「自分が何を思い込んでいるかに気づくこと」
が非常に大切ということだね。

アドラー心理学の基本的概念である認知論は、
「人間は自分流の主観的な意味付けを通して出来事を解釈する」という考えです。
ということは・・・

自分の持っている「思い込み」の部分が変わってくると、
人生が変わってくるよ!
その気づきが、きっと、幸せへの第一歩になりますよ!
そんなことを教えてくれているんじゃないかなと思います。
「1マイル4分の壁」

「1マイル4分の壁」
の話を聞いたことありますか?

なにそれ?
アドラーの認知論を理解する手助けとなりそうな「思い込み」についてのエピソードとして、むかしばなし風にご紹介してみましょう!
「1マイル4分の壁」のおはなし
むかしむかし、長い間、「人類は1マイル(約1.6Km)4分の壁を越えられない!」と言われていました。
その当時、大会ではぶっちぎりの速さでゴールをするような「とび抜けた実力の選手」もいましたが、それでも記録は1マイル4分10秒ぐらいの記録が限界でした。
そのため、「人類はこの先も4分の壁を破ることは不可能だろう!」と誰もが信じて疑いませんでした。
実際その通りに、およそ30年間に渡って、誰も4分の壁を破った者はいませんでした。
ところが、

バニスター
「人類は1マイル4分の壁を越えられないなんて、科学的に証明されているわけではない!」
と意義を唱える青年が現れました。
青年の名は、「ロジャー・バニスター」。当時オックスフォードの医学生でした。
ロジャー青年は、人々の「思い込み」に立ち向かうべく、様々な練習を考案し、試行錯誤を繰り返したそうです。

どうなったの?

1954年、なんと、3分59秒という大記録を更新し、
見事、「4分の壁」を打ち砕きました!
ロジャー・バニスターは、
「絶対に4分の壁を越えられるはず!」と信じて努力した結果、ついに念願の4分を切ることができました。
そして、30年間誰もなしえなかった前人未到の成果を手に入れることができました。
「1マイル4分の壁」のつづき

「めでたしめでたし」だね!

でも、さらに、このお話には、興味深い「つづき」があって…

え、なに?

そのたった1か月後に、別の選手が3分58秒という新記録を出し、すぐにその記録はぬりかえられたそうです。
え~!!
もっと言うと、
このエピソードには、更に「づづき」があって・・・

その後、37人がアッサリ「4分の壁」を破り、
1年もしないうちに300人以上の選手が「4分の壁」を打ち破ったという結末なんです。

約30年もの間、誰1人として破ることができなかった
「高く高くそびえたつ4分の壁」だったはずだったのにね!
この実話からわかることは、
「不可能!」という認識が、「可能!」という認識になった途端にいとも簡単に変化し始めまたということです。
このエピソードは、1954年ごろのお話ですが、同じような話で言うと、つい最近でも、男子陸上の桐生選手が、日本人には無理と言われていた100メートル9秒台をたたき出して非常に話題になりましたね。

このようなエピソードは、何も特別なものではなく、実は身近にゴロゴロと転がっています。

ちょっと意識するだけてきっとすぐに見つかりそうだね。
すべては思い込みでできている??
精神科医であったアドラーは、こんな感じのことを言っています!

わたしたちが、クライアントにできることは、
本当の目的をみつけることだけ!
目標や目的を見つけたら、あとはそれに向かって具体的に進めていくだけです。
だから、

自分の思い込みにとらわれず、自分が本当にやりたいことを見つけることが重要っだてことだね。
「やるんだ!」と決めた人の中から成功者は生まれます。
いろいろな心理学本や自己啓発本を見るとわかってくることがありが、それは、どうも、

「成功する人は素晴らしいセルフイメージを持っている」
ということのようです。
そして、アドラー曰く、

「事実かどうかは別として、思い描いた夢でかなわないものはないと考えた方がいい!」
らしいです。
「あれはムリ!」「これもムリ!」とやる前から考えていると、「やる前にやめてしまう!」または、「夢や希望をもつことすらもやめてしまう!」という残念な結果になります。
そうならないためには、

自分にも他人にもOKを出す
「自己受容」と「他者信頼」が必要不可欠です。
とは言うものの・・・言うは易し、行うは難しです。

これまでに脈々と培われた、自分を卑下する心や人を信用できない気持ちなどの自分や他人に対する絶望感は、「そう簡単にはなかったことにできないよ!」って思ってしいますよね。

じゃあ、どうしたら、そんな気持ちを乗り越えていけるのかな?
「自分や他人に対する絶望感」が頭から離れない時には、

今近くにピントを合わせていたフォーカスを、グイ~と後ろに引いてみるといいかもしれませんよ。
「私たちは、まだ、世界のほとんどのことを知らない!」
今、自分が置かれている苦しい状況や、頭を悩ましている対人関係から、少し距離をとって引いてみてみると、自分を取り巻く環境や人間関係って所詮、半径何キロか何メートルかってところじゃないでしょうか?!
でも、よくよく考えてみると、それってとってとっても狭い空間での出来事や人間関係なんだなと気付きます。
「私たちは、まだまだ、世界のほとんどのことを知らない!」ということを知ること。
そして、可能ならば、
「その知らない世界に踏み出しみること。」
一見しょうもないことのようだけど、案外、狭くなってしまった視野を広げてくれる助けになるのではないかと思うのですがいかがでしょうか⁈

わたくしごとで言えば、色々あって、私は今、「人」という者に対して、「人は信用できない!」「人は人を利用するために近づいてくる!」なんて、かなり歪んだものの見方しかできていない人間なんですが・・・
「私たちは、まだまだ、世界のほとんどのことを知らない!」
という至極単純だけど、妙に納得のいく事実になんかちょっと救われた気がします。

だって世の中見渡せば「本当にいい人」もいるはずだもんね。

ただ、自分の身の回りにはいなかったってだけで。

まあ、アドラー的に言えば、
「人を利用するような人間」を自分自身が引き寄せてるのだろうけどね!
そういえば、つい最近、行方不明になった幼児を見つけ出したスーパーボランティアの男性が一躍注目を集めていました。
災害の現場で懸命にボランティア活動をされる方や、被災者の方であっても、自分が困難な状態にありながらであっても、他人に優しくできたり勇気を与えるられる方などなど…
世の中には、自分が知らないだけで、思いやりがあって優しく、素敵な方がいっぱいいるはずです。

ちょっと勇気を出して、今いる狭い殻から抜け出してみると、自分が見えていなかった世界が見えてくるかもしれませんね。

自分のダメ出しばかりしていては、決して幸せにはなれないぞ!と肝に銘じて、さあ、早速やってみましょ!
それでは。