
アドラー心理学について書かれた著書「嫌われる勇気」の内容要約や感想「この本が言いたいことは何か?」などを簡単にまとめてご紹介します。

「嫌われる勇気」って、そのキャッチ―な題名で一躍注目を浴びて、心理学書としては異例の100万部越えを果たした大ベストセラー本だよね。
アドラー 心理学 嫌われる勇気 本の内容まとめ!
アドラー心理学 嫌われる勇気 本の著者は?
嫌われる勇気 本の著者は、哲学者の岸見一郎氏と、ライターの古賀史健氏。

岸見一郎氏は、日本アドラー心理学会顧問であり、日本におけるアドラー心理学の第一人者です。

アドラーの書いた本の翻訳を多数手がけ、自身でもアドラーに関する著作を出版してる人だね。
「アドラー」は、海外では知名度の高いけど、日本では、なぜか数年程前までほとんど知られていない存在です。
しかし、岸見一郎氏著書「嫌われる勇気」が、心理学書としては異例の爆発的な売り上げをあげて、その頃から日本でもアドラーが注目され始めました。
さらに、2016年に岸見一郎氏がNHKのテレビ番組「100分で名著」に出演したことで拍車をかけました。
100分で名著の番組内では、アドラーの著書「人生の意味の心理学」を取り上げ、アドラー心理学の素晴らしさを更に世に知らる結果となりました。

この番組放送を見て「初めてアドラー心理学というものを知った」という人も少なくないかもしれません。
番組放送後には、「アドラー」の知名度を上げた岸見一郎氏の著書「嫌われる勇気」や「幸せになる勇気」にも更なる注目が集まっています。
そのため多くの書店で、フロアの目立つ場所に「アドラー&岸見氏著書の特設コーナー」が設けられ、たくさんの「平積み」や大々的な「ディスプレー」が施されていました。

日本での「アドラー」に対する知名度を、更にグ~ンと押し上げたのは間違いないよね。
アドラー心理学の創始者 アルフレッド・アドラーについて
アドラー心理学の創始者であるアルフレッド・アドラーは、19世紀後半(1870~1937) に活躍したオーストリア生まれの心理学者・精神科医師です。
ユングやフロイトと並ぶ、「心理学の三大巨頭」の一人として、欧米諸国で高く評価されている人です。

日本では、「アドラー心理学」と呼ばれていますが、
アドラー自身は、「個人心理学」と呼んでいます。
アドラー心理学の特徴の一つは、「実践」のための心理学であるということです。
アドラーの理論は非常にシンプルです。

ただし、当事者にとっては受け入れがたい点や、理解しづらいのが難しいのが難点だけどね。
また、

理論を理解するだけでなく、学びを「実践」することが非常に重要なポイントになっていて、それがまた難しいポイントでもあります。
しかし、

アドラー心理学の本質をしっかり理解し、確実に実践を重ねた先には、今の苦しみを手放すことが出来そうな、そんな希望の光を感じることができる教えあるということは間違いないかもね。
嫌われる勇気 本の内容まとめ 要約と感想

嫌われる勇気は、哲学者と青年の対話を通して「アドラー心理学の思想」を分かり易く紐解いてく構成になっています。
かつて1000年の都と謳われたことのはずれに、世界はどこまでもシンプルであり、人とは今日からでも幸せになれる、と説く哲学者が住んでいた。
納得のいかない青年は、哲学者のもとを訪ね、その真意を問いただそうとしていた。
悩み多き彼の目には、世界は矛盾に満ちた混沌としか映らず、ましてや幸福などありえなかった。
「嫌われる勇気」より抜粋

このような書き出しの後、哲人と青年の会話形式で話が進んでいきます。
ところで、

大ベストセラーになった「嫌われる勇気」は、そのインパクトのあるその題名によって、けっこう「勘違い」をされていることがあるみたいだね?!
何をどのように「勘違い」されているのか?というと…

×「嫌われてもいいから好きなことをやりなさい!」

×「嫌われろ!」とか「人と仲よくしなくて良い!」
という誤解。
しかし、アドラーは決して、そのように教えているわけではありません。
アドラー 心理学書「 嫌われる勇気 」本内容の要約と感想

本当の意味は、むしろその逆で、
人とのコミュニケーションの大切さを説いています。

日本人は特に「和を尊し」「みんなと同じ」「強調性」を重んじる傾向があるから、人とのコミュニケーションを取る上において、非常に強い「同調圧力」が掛けられる場面が多くあるよね。

おまけに、人には「他者に認められたい」という「承認欲求」
も強くあります。
そのため、
「本当はこうしたい!」または「本当はこうしたくない!」って思っても、周りの人からの同調圧力を気にし過ぎることや、承認欲求を満たすことに流されて、自分の本心を押し殺してしまうことが大いにあります。
また、
社会の一員として生きていると、人はどうしても「周りからどう思われるか?」に気を配ることを強いられ、「我慢」や「強調性」を持って生きることが要求されます。
その結果、

人の目や世間の目を気にして、自分の気持ちを押し殺し、本当にやりたいことをあきらめたり、やりたくないことを無理してやってしまうことになるってわけだね。
しかし、本当の自分の心を押し殺して我慢ばかりしていると…

自分の心や身体に悪影響を及ぼすばかりでなく、引いては、周りにいる人間にまでその悪影響を波及させてしまいます。
自分を押し殺して我慢しながら、互いをけん制し合っているような不健全な状態に対して、著者の言いたい「嫌われる勇気」の本質的なメッセージは、
自分は本当はどうしたいのか?ということに目を向けよう!」
「自分は本当はどうしたいのか」と問いかけてみる勇気を持ちましょう!」
嫌われる勇気にはそんなメッセージが込められている!(のではないかな…⁈)
「嫌われる勇気」は、哲人と少年の会話形式を通して、今一度、本当の自分の心に問いかけることの大切さを教えてくれます。

アドラーの教えを勉強してみたいけど、ちょっと難しそう!と
尻込みをしている方には、アドラー心理学に触れる最初の入門書としてはおすすめの本です。

対話形式だからとても読みやすいし理解しやすい本だから、
きっとサラッと読めるんじゃない?!
気になるなら一度読んでおいて損はないかも…
それでは。