
アドラー心理学まとめシリーズ、今回は、「優越感と劣等感」について自分なりにまとめてみました。

これが分かれば、「自分を苦しめているものの正体」の
しっぽの先がつかめるかも…
人を苦しめているものは何なのか?
人は、今より良く生きたいと思い、
と言えます。
アドラーはそれを

「優越性の追求」と呼び、「人間の普遍的な欲求」
だと言っています。

加えて、人間には同時に「劣等感」も存在するのだとか。
「優越性の追求」と「劣等感」は、一見すると相反することのように見えます。
しかし、
実は、どちらも、「成長」や「努力」に欠かせない刺激剤となるもので、進歩への原動力となるものです。

ただし、「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
過度の「優越性の追求」も「劣等感」も人生においてはマイナスに作用してしまいます。

そして、これが、今回のテーマである「自分を苦しめているものの正体」と成りうる可能性があるということです。
アドラー心理学の「優越コンプレックス」「劣等コンプレックス」とは?
アドラーは、強すぎる「優越性」と「劣等感」をそれぞれ、

「優越コンプレックス」と「劣等コンプレックス」
と呼びました。
優越コンプレックスとは?
「優越コンプレックス」のある人とは、自分を「自分以上」に見せようと虚勢をはるために、隙あらば自慢話をし、自画自賛し、自分がいかに優れているかを強調して他人に誇示しようとするような人のことです。

こういう人いるよね~
このような「優越コンプレックス」のある人の特徴は、常に他人の評価を気にして、他人からの期待に応えようとします。
または、他人を下に引きずり降ろして、自分を上に見せる場合もあります。

このようなタイプの人も
「優越コンプレックス」のある人だと言えます。

身近にいる「あの人」の顔が思い浮かんだ人もいるんじゃない?!
また、

「自分の自慢話ばかりするようなタイプ」や「人を引きずり落とすタイプ」とはちょっと違った特徴の「優越コンプレックス」を持つタイプの人もいます。
例えば、
つらい状況を責めるわけでもなく、なんなら、「そうだね!辛いね!」と共感してくれている相手に対してですら、

「何もかも恵まれているあなたには、私の気持ちなんて分かるはずなんかない!」
と一切聞く耳を持たず、何に対しても受け入れずにシャットアウトしてしまうような人!

意外ですが、
こういう人も実は「優越コンプレックス」を持った人です。

「優越…」え~~!どうして??

言ってみれば、
「不幸自慢で優越性を保とうとしているタイプ」
だと言えます

なるほど~!
ということは・・・

変にプライドが高い人という人は、
自身満々に見えても、実は、自分に自信がなかったり、負い目があったりする「優越コンプレックス」か「劣等コンプレックス」の塊なのかもしれません。

そうかもね!

「自分自身に対して本当に自信のある人」や「この人、太い芯があるな~思うような人」は決して、自身の力を誇示したり、他人に横柄な気持ちや態度をとらないでしょ?!

たしかに!
本当に自信のある人は、そんなことをしなくても、内面から醸し出されるオーラがあって、そういう人には人は勝手に引き付けられるもんね。

プライドが高くてすぐに他人にイライラしたり切れたりしてしまうために「人間関係がどうもうまくいっていないかも…」と感じている人は、ちょっと胸に手を当ててみると、もしかしたら思い当たる節が見つかるかもしれませんね。
劣等コンプレックスとは?

劣等コンプレックスとは、劣等感を言い訳に使うことです。
劣等感は、始めに書いたように、欠けている部分について探求する力の源になり、人類の進化や、人間の成長には必要不可欠な要素です。
しかし、過度の「劣等感」はマイナスでしかありません。
「A」だから「B」ができない!
「C」じゃないから「D」ができない!
「A」や「C」に入るのは、多くの場合、「過去のトラウマ」や「障害」、「与えられた環境の悪さ」などです。
しかし、実際には、
「A」と「B」、「C」と「D」の間には、因果関係はありません。
アドラーはこれらのことを、

「見せかけの因果律」
と呼び、人生の課題に直面しない「言い訳」に使っていることを、

「人生のウソ」
と呼んでいます。
なぜ、「優劣コンプレックス」や「劣等コンプレックス」を持つのか?
なぜ、「優劣コンプレックス」や「劣等コンプレックス」を持つのか?を考えてみると、冒頭で、「人は常に自分のためになることを選んでいく」と述べたことにつながります。
それは、人が「自分のためになること」を選んでいくために、間違った判断を下している可能性があり、その時に過度な「優劣コンプレックス」や「劣等コンプレックス」を持つ場合があると考えられます。

じゃあ、過度な「優越コンプレックス」や「劣等コンプレックス」を持ってしまった場合はどうすればいいの?

それには、今の自分のあり方を「意識化」すること!に
ヒントがありそうですよ。
まずは、
「自分がどのように意味づけしているか」を意識化してみます。
すると、
「原因」だと思っていたことが実は「目的」のための言い訳に過ぎなかったこと
など気付く場合があります。
また、
健全な「優越性の追求」や「劣等性」とは、理想の自分との比較の中で生まれます。

決して「他者との競争」の中にはありません!
個人がそれぞれのペースで一歩一歩進歩することが大切です。
加えて、

過度な「優越性の追求」や「劣等性」の問題点は、
自分のことだけを考えて生きているという点です。
他者は「敵」ではなく「仲間」だという意識を持つことが出来れば幸せになっていける!
アドラーはこれを

「共同体感覚」
と呼んでいます。

この、共同体感覚については、また別の記事で深堀していきたいと思います。
まとめ
以上、アドラー心理学まとめシリーズ、今回は、「優越感と劣等感」について自分なりにまとめてみました。

「自分を苦しめている正体」のしっぽの先の一部分でもつかめましたでしょうか?

ちょっと耳の痛い話だったね。

でも、意識化していくことが、苦しさから脱却する第一歩だとも感じました。

「あなたはいかがでしょうか?」
それでは。