鑑賞した映画の感想や評価などを簡単にまとめた「映画レビュー」をします。

今日の映画レビューは、
2014年公開の邦画
「東京難民」です。

完全に独断と偏見によるレビューだけどね!!
東京難民【映画おすすめ度】
映画(邦画)「東京難民」
おすすめ度を5つ星手裏剣で表すと・・・
東京難民【カテゴリー】
社会派 ノンフィクション
東京難民【原作】
映画「東京難民」(とうきょうなんみん)の原作者は、小説家・推理作家・ホラー作家である福澤徹三(ふくざわてつぞう)
映画「東京難民」は、2007年~2011年に、光文社『小説宝石』に隔月で連載された福澤徹三の小説「東京難民」を、2014年に映画化した作品です。
東京難民【キャスト】
【時枝 修(ときえだ おさむ)役】中村蒼(主演)
【茜(あかね)役】大塚千弘
【順矢(じゅんや)役】青柳翔
【瑠衣(るい)役】山本美月
【小次郎(こじろう)役】中尾明慶
【篤志(あつし)役】金子ノブアキ
【鈴本(すずもと)役】井上順
他
東京難民【監督】
佐々部清監督
「半落ち」「ツレがうつになりまして。」なども監督している。
東京難民【脚本】
青島武
プロデューサー、脚本家。「あなたへ」で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞している。
東京難民【あらすじ】
就活どころか、バイトもなければ家もない。
平凡な若者が転げ落ちた東京という蟻地獄へようこそ!
大学生の時枝 修(ときえだ おさむ)は、父親からの仕送りで独り暮らしをしながら大学生活を謳歌していたが、ある日突然、学費未納のため大学を除籍されてしまいます。
実家に連絡を取っても父親は既に失踪しており連絡が付かず、修は家賃の滞納によって住んでいるアパートからも強制撤去で追い出されてしまいます。
行くところが無くなった修は、ネットカフェに寝泊りしながら、残り僅かな持ち金と日雇いバイトで食いつなぎます。
そして、なんとか見つけたティッシュ配りのアルバイトをしながらも、明日の為の仕事を探し続ける不安定な日々を送っています。
ある日、ネットで見つけた日給2万円という高額のおいしい「治験バイト」に応募し見事合格。短期間でまとまったお金を手に入れました。
しかし、治験のバイト代を手にしたその日に、町で声をかけてきた女の子に騙されてホストクラブに連れて行かれ、そこで酔いつぶれてしまいます。
修が目を覚ますと、強面のクラブの従業員から超高額な請求書を突き付けられ、治験バイトでやっと得たまとまったお金を根こそぎ持って行かれるという失態を犯してしまいます。
1文無しになった修は、「このままでは飢え死にしてしまうから、このホストクラブで働かせて下さい!」と土下座をして頼み込みます。
そして、ホストになることができた修は、なんとかその場を切り抜けたようにみえたのでしたが・・・
その先には、更に追い詰められていく展開が待ち構えていました。
しかもそれは、底なしの孤独と貧困へどんどん転げ落ちていく、まだほんの序章に過ぎませんでした。
修はどうなってしまうのでしょう?
この映画の結末やいかに??
東京難民【感想】
この映画は、貧困ビジネスや、1度入り込むと容易にはその中から抜け出せない貧困社会の仕組みなど、世間では、タブー視されている裏社会の素顔に迫り、格差社会の真実をリアルに描き出したストーリーです。
ごくごく一般的な大学生 修が、1つのきっかけから何もかも無くしてしまい転落人生を歩むことになる。
でも、実は、誰にでも起り得ることであって、案外、すぐ身近に迫っていることかもしれない。東京難民は、ただの作り話と、笑えないリアルさがちょっと恐ろしいと感じます。
そして、この映画を見ていて、もっと恐ろしいと感じたことは、実社会では、実はもっともっとえげつないことが、日常的に起こっているのではないかと安易に想像出来てしまうことです。
映画 東京難民では、暴力シーンはゼロではありませんが、かなり抑え目になっています。
R15指定で、主人公がボコボコにされるシーンはありますが、時間も短いですし、それほど残忍なシーンはなくそこまで不快に思わないレベルでした。

普段、残虐なシーンなどは怖くて絶対に直視できない私でも見られましたから。
東京難民は、リアリティを追求した映画とはいえ、ある意味、マイルドなつくりになっています。
でも、これが現実世界なら、実際は「命がなかった」かもしれないと思う場面は幾度かありました。
そう考えると、東京難民に出てくる主人公は、なんやかんや言って、人に助けられたり、仕事が見つかったり、命を取られなかったり、…
かなりの勢いで人生を転げ落ちてはいるが、そんな中でも、かなりラッキーなほうなのではないかなとも感じます。
「この主人公がかなりラッキーなほう?!」

自分で書いておきながらなんですが、
もし、それが本当なら…
世の中が怖すぎる!
一度、転落したら、並大抵では元には戻ることが出来ない貧困社会の蟻地獄。
昔より人間関係が希薄になったけど、それがかえって生きやすくなったと感じる人が少なくない現代。
だがその反面、人生を踏み外した時、転落した時に適切なサポートを見いだせないという恐ろしさがある。
一見、順風満帆に見えても、何かの拍子に転落してしまうということは、決して他人事ではない。
普通に生きていれば、そんな、底辺よりもっと下の世界が、その下に更にぶら下がっているなんて誰も教えてくれない!
そして、人生を踏み外し、底辺よりもっと下の世界に落ちていった時、どうやって元の世界に戻ったらいいのかを教えてくれる者は誰もいない!
でもそれは、明日は我が身!決して他人事ではない恐ろしさを感じる。
東京難民は、そんな、世間では、見て見ぬふりをされている部分について知り、考えさせてくれる良い作品です。
東京難民【予告編】
それでは、東京難民の予告編をどうぞ!
まとめ
今日は、邦画から「東京難民」についての主なあらすじやキャストなどの基本情報に加えて、個人的な感想・考察を簡単にレビューしてみました。

☆彡個人的には~映画です!☆彡
一般的には、裏社会の実態を取り扱うような、重いテーマの映画は、どうしても暗く、ジメジメした作品になりがちです。
しかし、映画 東京難民は、「貧困問題」や、「格差社会の底辺の世界」をテーマに描いた作品ではありますが、決して絶望的でなく、重苦しくなく、見終わった後に「どよ~ん!」と引きずることもありません。
そういうのが苦手な方でも比較的見やすい映画になっていますよ。
(かといって、家族団らんの時に見るには、ちょっと気まずいシーンがあるかも…)
恋愛もアクションも、ファミリー向けもちょっと飽きた「何見よう?」という時に、社会派の東京難民はいかがでしょうか?!
次に観る映画を選ぶ時に、ちょっとした参考になれば幸いです。
それでは、サヨナラ!サヨナラ!サヨナラ!