
大泉洋主演映画「こんな夜更けにバナナかよ」についての概要と観た感想レビューです。
こんな夜更けにバナナかよ(愛しき実話)概要と感想レビューまとめ
こんな夜更けにバナナかよタイトルの意味は?
この映画広告を初めて見たとき、映画宣伝用ポスター用紙のおよそ3分の1を占める鮮やかなパッションイエローのバナナがズドーンと目に飛び込んできました。
そして、「なぜこのようなタイトルにしたのかな?」「どうしてバナナなのかな?」と興味をそそられました。
こんな夜更けにバナナかよ(愛しき実話)のタイトルの意味は?
この映画タイトル「こんな夜更けにバナナかよ」の由来は、「筋ジストロフィー」という重い身体障害を抱える「鹿野さん」(この映画の主人公)が、真夜中に突然放った「バナナを食べたい!」という我がままな要望に、振り回されながらも何とかそれに応えようとするボランティアのエピソードが元になっています。
「こんな夜更けにバナナかよ」のタイトルは、「障がい者の我がまま」に振り回されているボランティアがボヤいた言葉を元につけられています。
そのように分かってただ表面的な言葉の意味だけをとらえてしまうと、もしかしたら不快に感じる人がいるかもしれませんし、展開を安易に想像して「きっとこの映画はつまらないだろう!」と高をくくってしまう人がいるかもしれん。
しかし、映画を最後まで見終わった時にはじめて「なるほど!このタイトルはこの映画にすごくピッタリのタイトルだった!」と腑に落ちるのだろうと思います。
その理由は、この映画タイトルには、終始一貫して描かれている「鹿野さんの力強い生き方」そのものが表現されているからです。
「大泉洋さんインタビューより抜粋」
「ワガママとは言うけど、人として普通に生きたい、欲求を叶えたいってことなんですよね。
みんな自由に食べるじゃん、だったら俺もやりたいんだよって。
だから旅行にも行くし、ボランティアに手伝ってもらってAVを観たり、ラブレターの代筆までしてもらう。ほんと面白いんですよ、鹿野さんって(笑)。
重いテーマではあるけれど、笑いもあるし、きちんとエンタメになっているところが、今までにない脚本だと思いました」
出典元:週刊文春エンタメ
原作/モデルは?
2018年12月28日(金)から全国上映された映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の原作と作者は以下のとおり。
原作:こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち (文春文庫 わ)
著者:渡辺一史
発売日:2013年07月10日
版型:文庫判
ページ数:560ページ
著者の渡辺一史さんは、映画「こんな夜更けにバナナかよ」の実在モデルである鹿野靖明さんと、彼の生活を24時間体制で支えるたくさんのボランティア達の日常を取材し、また自らも鹿野さんの介護ボランティアとして関わる中でこの本を書き上げた人です。
この本は、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞しています。
原作をもとにした映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』のノベライズ版も出版されています。
ノベライズ版の方は、映画には入りきらなかった登場人物たちの心の動きや印象的なセリフなどが網羅されていて、この本の編集者いわく、”映画を観た後でも必ず楽しめる1冊”なのだそうです。
ロケ地は?
こんな夜更けにバナナかよのロケ地は、北海道の札幌市。
なんと、札幌市が、映画とタイアップして、札幌ロケ地マップを作っている気合の入れようが伺えます。
「こんな夜更けにバナナかよ」タイアップの札幌市公式サイト
映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」とタイアップしたロケ地マップを制作しました。
平成30年12月1日(土曜日)から、市内観光案内所やロケ地各所で配布します。
この取り組みを通じて、札幌の魅力の発信とさらなる観光誘客へとつなげます。
出典元:札幌市公式サイト↕
監督/脚本&出演者は?
<映画監督>
前田哲(まえだ てつ)
「こんな夜更けにバナナかよ」の作品を作り上げた前田監督のコメント
鹿野さんは、24時間、人の手(介助)がないと生きていけない。
それでいて「自立して生きる」、そして「自分の人生を愛す」ためには、「できないことは人に頼むしかないっしょ」。
その生きる哲学とも言える、ある意味遠慮ない図々しくも素直な生きる力に溢れた鹿野さんの姿は、世間の障壁をぶち壊す挑戦状でありつつも、全ての人に贈る希望と勇気のエールです。
大きな流れの中で、多様性とマイノリティーが危機に瀕する今の時代にこそ、必要とされている物語だと信じています。
社会に一石を投じる覚悟で、観客の魂に刺さる小さな棘を忍ばせたエンタテイメントとして作り上げました。
一人でも多くの人たちが、小さな一歩でも踏み出すことが、小さな声でも上げることが、社会の歪みを正すことにつながると思っています。
出典元:こんな夜更けにバナナかよ 公式ページより
<脚本>
橋本裕志(はしもと ひろし)
北海道出身の脚本家(1962年生まれ)
主な作品は、
「外科室」「星守る犬」「テルマエ・ロマエII」「映画 ビリギャル」「いぬやしき」「熟年離婚」「華麗なる一族」「運命の人」「オトナ高校」「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」など
<出演者>
大泉洋
三浦春馬
高畑充希
萩原聖人
渡辺真起子
宇野祥平
韓英恵
竜雷太
綾戸智恵
佐藤浩市
原田美枝子
他🍌
あらすじは?(ネタバレなし)
映画「こんな夜更けにバナナかよ」は、小学生時代に難病指定とされている「筋ジストロフィー」と診断された鹿野靖明(しかの やすあき)さん(札幌在住の34歳)が主人公の実話を基に作られたストーリーです。
筋ジストロフィーとは、「身体の筋肉が壊れやすく、また再生されにくいという症状のある疾患の総称。
平成27年7月からは、指定難病とされている病気。
日本での筋ジストロフィーの患者数は、推計でおよそ25,400人と言われている。
彼の場合、動かせるのは首から上と手先だけで、しかも徐々に動かなくなっていきます。
そんな「難病を抱えた障害者が主人公」とあらば、普通なら、暗く重いストーリーになりがちですが、「こんな夜更けにバナナかよ」は、全然違います!
その題名からも垣間見えるけど、何とも言えない軽快さやユーモラスがアチコチに溢れています。
ストーリーの大半は、一見すると「障がい者のわがまま」と捉えられがちな鹿野さんの傍若無人な態度がさく裂しています。
普通だったら、「なんでこんなに偉そうで我がままな人にボランティアの人が集まってくるんやろ???」って疑問に思うところです。

しかし、映画を観ていくうちにその疑問は解消されていきます。
鹿野さんは、幼少期に医者からは、「20歳までしか生きられない」と言われていましたが、実際には、自分の信念を強く貫いた生き方を選択して、周りを巻き込みながら43歳までパワフルに天寿をまっとうしています。

「命の責任は自分で持ちます!」
この言葉に「グッときた~~!」
🍌大ヒット上映中かよ🍌
「命の責任は自分で持ちます!」
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▶https://t.co/MTfrMeElkG#こんな夜更けにバナナかよ pic.twitter.com/BvksSbsjSs出典— 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』 (@bananakayomovie) 2019年1月13日
出典元:映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』 (@bananakayomovie)
主人公である鹿野靖明という人間の「自分の命の責任は自分で引き受ける」という一貫した力強い信念の下に、鹿野さんのわがままにブンブン振り回されながらも、なぜか引き寄せられてくる多くのボランティアたちとの絆が微笑ましいというか、うらやましいぐらいです。
また、鹿野さんは、「自分はボランティアの助けなしでは生きていけない」から、素直に「助けてください!」と躊躇なく言います。
そして、鹿野さんは、こんなことも言っています。
困っている人を助けることは、その人の日々も豊かにするはずだ。
「人に迷惑をかけない。かけられたくもない。」という生き方はそれぞれの孤独を深めるだけだ。
みんなもオレの介助をすることで世界を広げているはずだ。
主人公の鹿野さんは、決してもらってばかりではない対等な関係を築いています。
多くの場合、介助する側とされる側の間に対等な関係を築くことは簡単なことではないでしょう。
しかし、大泉洋さん演じる「鹿野さん」は、とても前向きに、明るく、清々しく、パワフルに周りを巻き込みながら、一切の遠慮をすることなく自分らしさを貫き力いっぱい楽しく生きています。
それは障害を持った方が、ただワガママ放題になっているとういものではありません。
この映画は、難病患者の実話を元に作られているためメッセージ性が強く考えさせられる部分は多いですが、決してお涙頂戴でもなく、押しつけがましくもありません。

見終わった後にとても前向きな気持ちになる映画でした。

そういえば、
ホリエモンこと堀江貴文氏もどこかで「人に頼ることの大事さ」について語っていて「人は頼られると意外にうれしい!」って言っていたよ!
まとめ
大泉洋主演の「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(2018年12月28日(金)全国ロードショー)についてまとめてみました。
この映画を5ツ星評価で表すなら、評価は・・・

個人的にはおすすめの映画でしたよ!
ところで・・・
「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の映画を見終わった後にふと気づいたことがあります。

「映画を見終わった直後の余韻」が何となくどこかで味わったことがあるような…

ん~~~~
この感じは???
えっと・え~っと

実は重いテーマだけど、粘っこくなくサラリと人に勇気を与える感じ…

「ボヘミアンラプソディ~」

そう!これはクイーン(QUEEN)の映画「ボヘミアンラプソディ」を見終わった後の感じに似ているかもしれません!!

・・・とっても特独な意見だね。
(完全に個人的な感想だけどね…)

ご興味のある方は、その点も含めてぜひ映画を実際に観て確かめてみてくださいね。
最後に、公式サイトの予告動画をどうぞ↓
出典元:「こんな夜更けにバナナかよ」公式サイト

「こんな自分でもまだ何か出来ることはあるかなぁ~~??」
それでは。